【Weekly report】2026年1月第4週
暗号資産ウィークリーレポート
2026年01月第4週
1. エグゼクティブ・サマリー
1月第4週(1月22日〜1月28日)は、前週からの調整が「本格的な下落トレンド」へと移行する厳しい一週間となりました。米国の粘着的なインフレ指標と、次期FRB議長人事を巡るタカ派的な観測から利下げ期待が後退。さらに米日金利差の縮小による「円キャリー取引の巻き戻し」がリスク資産全般の流動性を収縮させました。ビットコイン(BTC)は週初の93,000ドル台から連日売り込まれ、週末には81,000ドル台まで急落。イーサリアム(ETH)も2,500ドルを割り込む場面があり、現物ETFからも連続して資金が流出するリスクオフ相場となっています。
主要市場推進要因
- 利下げ期待の急後退: インフレの高止まりとFRBのタカ派化懸念により、マクロ経済の先行き不透明感が拡大。
- 円キャリー取引の巻き戻し: 米日長期金利差が1%を割り込む水準まで縮小し、グローバルな流動性が逼迫。
- ETFからの継続的な資金流出: 機関投資家のリスク回避姿勢が鮮明となり、現物ETFからの純流出が継続。
- アルトコイン市場の収縮: 流動性低下により、時価総額トップ10以外のアルトコインから顕著な資金抜けが発生。
BTC 週間価格推移 (USD)
ETH 週間価格推移 (USD)
主要市場推進要因インパクト
※右側(プラス)は上昇推進要因、左側(マイナス)は下落圧迫要因としての影響度
2. テクニカル・オンチェーン分析
Fear & Greed Index (恐怖と強欲指数)
Neutral (50)
Extreme Greed (100)
現在のスコア: 35 (Fear / 恐怖)
オンチェーン状況の解説
デリバティブ市場における建玉(OI)は先週比で約20%減少し、市場から大規模なレバレッジが剥がれ落ちるプロセスが進行しています。クジラ(大口投資家)による取引所への送金比率が2015年以来の高水準に達しており、顕著な供給過剰(サプライオーバーハング)が価格を圧迫しています。一方で、ステーブルコインの総供給量は底堅く推移しており、完全に資金が法定通貨に逃げたわけではなく、市場内で「待機資金」として様子見されているデータも確認できます。
3. シナリオ分析
次週の相場見通し確率
市場リスクファクター評価
🟢 強気シナリオ (20%)
テクニカルな売られ過ぎ(RSI低下)水準からの自律反発シナリオ。マクロ指標が市場の予想を下回り、利上げ懸念が和らげば、待機していたステーブルコイン資金が流入し、85,000ドル水準へのショートカバーが起こる可能性があります。
⚪ 中立シナリオ (30%)
売り圧力は一巡するものの、積極的な買い手も不在となり、80,000ドル〜84,000ドルのレンジで低ボラティリティの推移が続くシナリオ。次週の雇用統計など重要指標を前に身動きが取りづらい展開です。
🔴 弱気シナリオ (50%)
マクロ経済の悪化による株式市場の下落に連れ安し、80,000ドルの心理的サポートを明確に下抜けるシナリオ。パニック売りが連鎖した場合、機関投資家の平均取得単価に近い76,000ドル付近まで調整が深まるリスクが高まっています。